訪問介護の有効求人倍率が約15倍と言われ、深刻な人手不足になっています。
仕事を探すヘルパー1人に対して、15人分以上の求人がきているということになります。
施設介護職の有効求人倍率は、4.31倍(19年度)なので大きな差があります。介護職のなかでも訪問介護ヘルパーはなぜ人気がないのでしょうか?
訪問特有のデメリット・ヘルパーの悩み・やりたくない理由とは?
・悪天候の移動・・・大雨でも車や自転車で移動し、訪問しなければならない。(大雪や台風など危険な場合は営業所に連絡を取り、無理はしませんが)
・冷暖房のないお宅もある。
・不衛生なお宅がある・・室内犬が畳や廊下に糞をしている。
・備品が不充分・・・掃除機がなくて箒で掃き、雑巾を固く絞って拭いている。
・熟練した家事スキル・・・あるもので調理するスキルが必要になる。
・これに加えて、非常勤・パートだと収入が不安定・・利用者様の入院、入所による突然の仕事喪失は減収になります。
・移動時間が無給・・・移動のガソリン代は出ますが、移動中は時給に入りません。
・家ごとの決まり事などを覚え、臨機応変に対応しなくてはならない。
・利用者様の介護度によっては一人でケア提供をするのが困難な場合がある。
・時間内で終わらなくて、次の訪問時間に追われてしまうこともある。
・訪問介護では、マニュアル通りには進まないような様々なトラブルやハプニングがありますが、1人で判断・対処しなくてはならず、責任も重くなります。
何かあれば、すぐにサービス提供責任者に連絡を取り指示を仰ぎます。
※以上のようなデメリットがありますが、それでも、施設介護より訪問介護の仕事が好きという人もいます。
急なキャンセルで収入が減りそうなら、有給休暇を申請すれば補填できます。
あるもので調理するスキルは慣れです。パターンを身に着ければできるようになります。
こちらの記事を参照してください。
訪問介護ならではの良さもある
・「介護職員としてのやりがいは、訪問介護の方がある」という人もいます。
・利用者様と一対一、個別援助なので、落ち着いて丁寧なサービスの提供をすることができます。
・家事援助で調理するとき、美味しく食べていただけば、作りがいもあります。
・パートの場合、時間の融通がきくため、自分の家庭の都合にあった仕事をすることができます。
・利用者様宅へ直行や、自宅直帰などできます。
・基本一人で動くため、職場内でのもめ事の心配がありません。
訪問介護ヘルパーは稼げるの?
訪問介護ヘルパーのデメリットを聞くと、「稼げない?」と疑問を持つ人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。
事業所によりますが、私が所属している事業所では、働ける時間と日数を申告すれば、しっかりとスケジュールを入れてくれます。
事業所で一番、稼働時間が多いベテランのヘルパーは、
朝8時から夕方6時まで、週5日勤務しています。
一日、6軒から7軒で、30分ぐらいの移動時間で次々とケアに入ります。
もう、20年近いベテランで、身体介護スキルも丁寧でお手本になります。
逆に、家庭の都合などで、扶養範囲内で働きたいと申請すれば、そのようにスケジュールを組んでくれます。
訪問介護ヘルパーになるには?
訪問介護ヘルパーは、無資格ではできないので、まず資格をとりましょう。
・介護職員初任者研修
・介護福祉士実務者研修
・介護福祉士
のいずれか1つ以上の資格が必要です。
まとめ
2025年の超高齢社会、高齢者人口は(約 3,500万人)に達すると推計され、高齢者の世帯の約7割を一人暮らし・高齢夫婦のみ世帯が占めると見込まれます。
高齢になっても住み慣れた地域で生活できるように、訪問介護が必要になります。
・妻に先立たれ、食事が作れない利用者様に調理の提供。
・免許返納して、買い物に行けなくなった利用者様の買い物代行。
・寝たきり状態の利用者様のオムツ交換、食事介助。
・病気のため半身不随になった利用者様の家事援助。。。。などなど
手助けを必要とする利用者様は、これから、ますます増加の一途です。全ての方が施設に入ることはできませんので、在宅介護で訪問介護ヘルパーが必要になります。
訪問介護ヘルパーのデメリットをわかったうえで、あなたの近くの利用者様を笑顔にできる訪問介護の仕事をやりませんか?
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