施設でも在宅でも認知症患者が増えている その様々な症状と対処

在宅・認知症
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施設で仕事をしていたときも、訪問介護の仕事でも、たくさんの認知症患者に出会っています。

厚生労働省では、認知症患者は、2025年には約 700 万人、

65 歳以上の高齢者の約5人に1人に達することが見込まれていると、いわれています。

今や認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気ですね。

この記事を書いているのは

介護の仕事を始めて20年の介護福祉士スミレです。
有料老人ホームで10年間認知症の方の見守り、
訪問介護で10年、現在もホームヘルパーを続けています。
その経験から、介護に関して感じたことを投稿しています。

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https://www.instagram.com/sumire_kaigo/

在宅・認知症患者の例

認知症になっても、在宅で生活している方は多いですが、介護する家族の負担は大きいです。

ヘルパーが訪問して支援していますが、お嫁さんが介護に奮闘されているケースもあります。

F様はご主人を4か月前に亡くして、ひとり暮らしになってしまいました。

ご主人がなくなる前から、物忘れがひどくなり、認知症の始まりか?という状態でした。

ひとり暮らしになってからは、更に認知症が進んで、毎日、ヘルパーが訪問し、掃除、調理、洗濯、入浴などの支援をするようになりました。

でも、近くに住んでいるお嫁さんも、毎日、お義母さんの世話に来ています。

お父さんと息子も帰ってくるからご飯炊かないと。

お肉のおかずも、たくさん作らないと、「こんなに少ないのか」って言われちゃう。

F様は長年の習慣で、主婦ですから、家族のご飯をたくさん炊いて、

冷凍保存してある小分けした牛肉、豚肉を冷凍庫から出してしまい、肉のおかずを大量に作ってしま

います。玉ねぎと一緒に煮たすき焼き風煮です。

それが、毎日、大量にあると飽きて食べられなくなりますよね。

食欲ない。食べたくない。

と、言いながらも

電気釜にご飯が少なくなると、すぐご飯を炊いてしまうのです。

もう、一人で食べられないくらい・・・

お父さんは心不全で3月に亡くなっています。

もう、一人分の食事でいいんですよ。

お嫁さんは、ご飯をたくさん炊かないように工夫して

お米を押し入れに隠したんですが、見つけて出してしまい、電気釜を隠したら、

お鍋でご飯を炊いちゃうんです。

食欲ない。何も食べたくない。

具合悪い・・・

このように言って、いつもテレビの前に布団を引いて、一日中横になっています。

このようなお義母さんを心配して、毎日、お嫁さんは食事を作り、服薬管理をしています。

それなにの

私はひとりになってしまって、誰も来ない。

嫁の顔はわからない。

毎日、会っているのに、お嫁さんのことは認識しないようです。

在宅で、認知症患者の事故

1人暮らしの認知症患者は、最悪の場合、交通事故で亡くなるケースが何件かありました。

また、訪問介護で15年、朝、夕とヘルパーが訪問して、食事、洗濯、掃除、入浴などお世話して、平穏に暮らしていたのに、突然、間違って洗剤を飲んでしまって亡くなった。という事故が最近ありました。

認知症は、自分が分からなくなるという悲しい病気なので、事故で亡くなるのは残念です。

訪問介護 / 一人暮らし緊急時対応
認知症の利用者様ですが、顔色が悪く、食欲なく、いつもと違う様子なんです。 その後、嘔吐したので、救急車を要請し、会社にも連絡、社員も駆けつけて、病院へ搬送。 搬送中に2回嘔吐。 即救急車を呼ぶべき症状はコチラの本に!

施設・認知症患者の例

施設に入っていて、一番多いのは、「家に帰る!」と繰り返す人が多いです。

家に帰る。タクシー、呼べ!

と、毎日、車いすをご自分で動かして、エレベーターから降りようとしますので、

「今日は、エレベーターが故障しています」とか、「今、タクシーを呼びますからお待ちください。」と言って待ってもらいます。

そのうち、気がまぎれて忘れてしまう・・・という繰り返しでした。

認知症患者のよくある困ったこと 対処法

日本老年精神医学会専門医の吉田勝明氏は、以下のように教えてくれています。

認知症の方を介護するうえで、大切な心構えは「尊厳を守る」ことです。
認知症の方に対し、「怒り」「叱責」「否定」「強制」ばかりでは、うまくいきません。

実際の介護現場では、忍耐が必要なことが多いですが、だからこそ、介護する側が、ゆとりを持って接するように心がけたいところ。

何度も同じことを聞く

同じことを質問するということは、それだけ気になっていることでもあります。

質問のの返答をホワイトボードに書いておくのもいいでしょう。その上で、「今後も100回以上聞かれる」と覚悟し、おだやかに対処しましょう。

悪い例  良い例

✖悪い例・・「さっきも言ったでしょ」と怒る。

〇良い例・・聞かれるたびに初めて質問されたように、答える。

食べたのに、「ご飯はまだ?」

食べ過ぎになってしまう人もいますが、ほとんどの場合が一時的のもの。否定しないことが大切です。または、食べた後の食器を、しばらくの間、そのままにしておくのもいいでしょう。

悪い例  良い例

✖悪い例・・「さっき食べたでしょう」と説明しても記憶にないので、納得できません。また、聞き流すと、食べさせてくれないという不満になることもあります。

〇良い例・・欲しがるたびに、小出しにする。多少の食べ過ぎは気にしない。

「お金を取られた」と言い出す

「物取られ妄想」は。アルツハイマー型認知症の典型的な症状です。本人の記憶障害によって起こるもの。悪気はありません。

悪い例  良い例

✖悪い例・・「誰も取っていない」と、指摘したり怒ってしまう。

〇良い例・・訴えを聞いたうえで、同調し、一緒に探す。または、「お茶を飲んでから、もう一度探しましょう」などと、関心を他に向ける。

突然怒り出す 暴力を振るう

感情をコントロールできずに大声を出したり、怒ったりすることもあります。ただ、興奮の背景には、見捨てられたという不安や焦り、孤独感があるのです。

悪い例  良い例

✖悪い例・・「やめてください」「落ち着いて」と言っても、興奮状態をあおり、耳に届きません。

〇良い例・・自分が悪くなくても、まずは、「ごめんなさい」と謝り、落ち着いてもらう。あまりにひどいときは、その場を離れ、時間をおくことも大切。

存在しないものが見える

幻視や幻聴は、レビー小体型認知症によくみられる症状。特に、初期から中期にかけて出現します。まずは、主張を受け入れて、話を合わせましょう。

悪い例  良い例

✖悪い例・・無視したり、「そんなものないよ」と否定するのは、NG。

〇良い例・・よく話を聞き、同調する。「虫がいる」なら追い払うふりを、「黒いシミ」なら、拭く動作をすることで安心につながります。

 

詳しくはコチラの本で↓↓↓

認知症患者のよくある 徘徊

健脚の認知症の方は、どこかへ出かけてしまって、自宅へ帰れなくなったりします。

家にいると思ったら、いなくなっていて探しまわっていると、ご近所の方が連れてきてくれたり、交番から連絡があったり・・・家族はひやひやして気が休まりません。

そのようなお宅に

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